8. 葛根湯医者
Kakkonto Doctor
英語で小噺
English Rakugo Short Stories
by 鹿鳴家 英楽 (Kanariya Eiraku)
和訳
医者が患者と話しています。
D: お待たせしてすみません。貴方が最初の患者さんですか?
どうされました?
P: 頭が痛くて。
D: 頭痛ですね。漢方薬を差し上げましょう。
この葛根湯を日に3回飲んでください。
P: ありがとうございます。
D: 次の方、どうされました?
P: おなかが痛くて。
D: 腹痛ですね。この葛根湯を日に3回飲んでください。
P: ありがとうございます。
D: 次の方、どうされました?
P: 腰が痛くて。
D: 腰痛ですね。葛根湯を飲んでください。次の方、どうされました?
M: 私はどこも悪くないんです。
兄が腰が痛いというので、私はついてきただけです。
D: そうですか。それは退屈でしょう。葛根湯をお飲みください。
Script
A doctor is talking with patients.
D: Sorry to have kept you waiting. Are you the first patient?
What’s wrong with you?
P: I have a pain in my head.
D: That’s a headache. I’ll give you some Chinese medicine.
Take this Kakkonto three times a day.
P: Thank you.
D: Who’s next?
P: I have a pain in my stomach.
D: That’s a stomachache. Take this Kakkonto three times a day.
P: Thank you.
D: Next. What’s wrong with you?
P: I have a pain in my back.
D: That’s a backache. Take Kakkonto. Who’s next?
M: There’s nothing wrong with me.
My brother said he has a pain in his back, so I accompanied him.
D: I see. I’m sure you are bored. Take Kakkonto.
ポイント
「葛根湯医者」と呼ばれる小噺です。
落語には医者が出てくる小噺がいくつかあり、その中の代表的なものです。
headache, stomachache, backache, heartache, toothacheなど、acheで終わる英語の病名を覚えておきましょう。
acheには、「痛み」という名詞と、「痛む」という動詞があり、動詞で使う場合は、たとえばMy back aches.と、痛む部分を主語に持ってきます。